ココロにいい話 - episode.2

チャペルルミエール牧師 高橋 睦

生き甲斐のある人生

 私たちは、なんのために勉強しているのでしょうか。また何が目的で毎日、あくせくと働いているのでしょうか。生きていると、誰もが思いもかけないようなつらいことに遭遇します。死者12人、行方不明者10人を出した岩手・宮城内陸地震、誰がこんな大惨事を予想したでしょうか。神のいたずらと云って、天を呪う人もいました。不幸や災害に遭ったりすると、そこから逃げ出したくなります。しかし、つらさを経験するときこそ、その人は強くなります。人は苦しみ、つらさ、悲しみからでないとほんとうの幸せの意味を知ることができないのです。生きるよろこびは痛みと涙を通して神が与えてくださるのです。
 私たちは、毎日の生活の中で起きている自然現象をあたりまえのように思っていますが、なぜだろうと心静めて考えてみましょう。
毎日、昼と夜があり、特に春夏秋冬、四季の変化が顕著で、生活にうるおいがあります。毎日、忙しく過ごしていますが、たまには夜の星空を眺めてみましょう。
 小学校2年生のとき、担任の若い先生が「かなしいとき、星空を見上げてごらんなさい。」と教えてくれました。なぜだろうと、その後よく考えたものでした。「諸々の天は、神の栄光を現わし、大空は御手のわざを示す。」と聖書の詩篇に記されています。はかり知ることのできない恩恵の中に、私たちは生かされているのです。
 一生懸命に生きている究極の目的は、生きがいを得ることではないでしょうか。本当の生きがいは富や名誉では得られません。幼な子のような純真な心になって、お互いに支え合って人という字ができているわけですから、いたわり合いながら人間は人間を愛すということが、どんなに大きなことであり、すばらしい人生であり、幸せであり、喜びであるかを体験しようではありませんか。
心から祈ります。

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